(株)芦原冷間鍛造

芦原冷間鍛造

プレスの種類

油圧プレス  ストロークのどの位置においても最大の加圧力を発生でき、加圧トン数の設定が可能で長いストロークの機械をつくることができるので、軸や中空体の前方押出など細長い製品の成形や、成形荷重の不明な新しい製品の試作に好適である。ラムの運動は、素材の変形に追随していくために、製品の成形過程において無理な応力がかからないので、製品内部の局部的なクラックやキズが少なく、工具に対する緩衝がきいて機械プレスより破損しにくい。
 欠点として考えられることは、加圧速度を早めれば、油圧ポンプ、電動機の容量が増大し、大きな油槽や受電設備が必要となり、維持費がかさむことである。
ナックルプレス

 冷間鍛造にもっともよく使用されており、冷鍛専用機として開発されたマイプレスもナックルジョイント機構に改良を加えて下死点付近のラムの運動を普通のナックル機構よりも遅くし、工具の衝撃を緩和し、材料の流動の慣性を小さくすることに特長があった。
 作業面から見れば、圧印のように細部まで正確な形状が要求される作業に最適である。
クランクプレス  ナックルプレスよりストローク長さを大きく計画でき、能力限界も大きいので押出作業も可能である。しかし、ラムの上下運動にはプレスの加工軸から前後に傾いた分力が作用し、下死点でその方向が変わるので、ラムガイドの調整に慎重を期さないと工具とくにパンチの折損事故が多くなる。

【参考】冷間鍛造ハンドブック